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TOP LEAGUE 観戦記
 
 
クボタのプライドに屈す

遂にトップリーグも終盤戦の12節に突入。残り二試合。この二試合で全てが決まる。
26日の土曜日、翌日のクボタ戦を前に調整に臨んだ選手達。この日の練習は「今リコーが負けて自動降格がなくなった情報が入ったがそんなの関係ない。自分達は明日のクボタ戦に集中するだけだ。終わった時に自分達そしてファンの方々が喜んでいる姿をイメージしてやろう」という高主将の言葉から始まった。

練習開始の直前に行われたリコー対九州電力戦でリコーが破れリコーは最終戦に勝利しても勝点17までしかたどり着かない状況となった。27日のクボタ戦を待たずに自動降格を回避することが決まったBBB。
応援する側は少しは気が楽になったものの、選手全員は入念にプレーチェックに取り組んだ。
翌27日の日曜日。熊谷ラグビー場は晴天ながら、受付のテントをも吹き飛ばす勢いで冷たい強風が不断に吹き荒れる。
自動降格という言葉の呪縛から逃れたBBBにとって、次の目標は入替戦の回避。
去年よりも成長した姿を披露する事で今日も遠路足を運んでいただいた沢山のBBBサポーターの声援に応えたい。

14時過ぎにクボタのキックオフで試合開始。

強風の風下でBBBがそのボールをキャッチし損ない自陣10m付近で相手ボールスクラム。
いきなりのビンチながらBBBは踏ん張って敵陣へと攻め入る。ゴール前でFW陣が何度か縦攻撃を仕掛けるがトライには繋がらない。 クボタもBBBの攻撃をしのぎBBB陣に入り込む。

9分、最初のスクラム地点と同様、左中間自陣22m付近でのクボタボールスクラム。
SO伊藤を基点に右にラインを引いたクボタ。基点の伊藤がラインにボールを振ると見せかけて自らがBBBディフェンスの穴を突いてゴール真ん中に先制トライ。ゴールも決まり0対7。一次攻撃で破られたディフェンス網の修正を祈る。
トライの後は一進一退の攻防が続き両チーム共に決定的なチャンスは作れない。

23分、相手No8ケフがLO佐藤に危険なタックルを仕掛けて10分間の退場。倒れたままであった佐藤は何とか立ち上がりプレイに戻る。相手の攻守の要が抜けた10分間でBBBがどんな結果を出してくれるかにBBBサポーターの期待は高まった。
それでもその3分後、BBBが自陣で反則を犯し相手にベナルティゴールのチャンスを与える。珍しくキックの名手SO伊藤が外して追加点はならず。ほっと胸をなで下ろす。期待したチャンスは作り出せずあっという間に10分間が経過。体力を回復させたケフが戦いに戻る。

風下でBBBは耐え忍ぶも36分、クボタに追加トライとゴールを許し0対14。これ以上の点差は許されない。
途中目の覚める様なCTB徳永のタックルが相手選手に突き刺さる。さすがはディフェンスのキーマンと称されるだけのことはある。一発のタックルが試合を引き締めた。
残り時間の少なくなった38分、敵陣に攻め入っていたBBBが相手反則から敵陣ど真ん中の位置でペナルティのチャンスを得る。ゴールポストまでの距離は20m位か。アゲンストの強風の影響をまともに受けるゴールキックは失敗。直後に40分を知らせるホーンが鳴り響き14点のリードを許し前半が終了した。

トライチャンスは何度か有りながら強固な相手ディフェンスやミスで零封されたがまだ僅か2トライ差。
クボタ相手にサニックスが残り10分で3トライを奪った様に試合は終わるまで何が起こるかわからない。と、後半風上に陣をとるBBBの奮起を期待して後半開始を待つこととなった。

 
 
 

15時、BBBのキックオフで後半開始。

後半も前半同様に強風が吹き荒れる。BBBは風上からどんな攻撃を仕掛けるのか。
先にチャンスをつかんだのはBBB。敵陣での連続攻撃からCTB阪元が相手バックスのディフェンスライン裏に抜け出したが直後にホイッスル。無情にもスローフォワードで相手ボールへと替わる。それでも攻撃の主体はBBB。敵陣ゴール前でBBBの攻撃が続く。ゴール前に何度も攻め込むもののクボタのディフェンスは流石に穴がない。

相手ゴール前ペナルティからのスクラム選択が何回か続いた17分、NO8ロトゥがスクラム右側にサイド攻撃を仕掛けるとSH山中へ、最後はWTB道廣が前進。相手ゴール右隅に腕をいっぱいに伸ばしてボールを押さえ込んだ。電光掲示板には漸く0以外の文字が刻まれた。

9点差としたBBBの反撃開始と思いきや、25分、逆にクボタにトライを奪われて再び14点差。残り時間も15分。イライラし出すもBBBの反撃を祈る。
31分、敵陣10m付近のフリーキックからロトゥが素早く攻撃を仕掛けて前進。ラックから右ラインに展開。ボールを受けた高主将が縦に仕掛けてディフェンスを引き付けスペースを作るとフラットにサポートした道廣にボールを託す。期待通りに相手インゴールに入り込んだ道廣は少しでも内側に回り込み山中のコンバージョンキック成功をアシストしようと試みる。
そのゴールキックも強風にあおられて失敗。BBBは再び9点差に詰める10対19。残り試合時間は8分。クボタと時間と点差の3つとの戦いが始まった。

風下のクボタは自陣ゴール前でも果敢にバックスラインにボールを回す。クラッシュしてはマイボールを連続して確保する。
クボタのそのプレーは確実に時間を費やす。逆風で全く距離を稼げないキックは封印した。キックを封印することで安にBBBに攻撃のチャンスを与える可能性をも封印した。

必要なのは勝利。
4トライ目を狙いに行って反撃を喰らうよりもトライは取れなくても時間を使うプレーを続ける事で確実な勝利が迫ってくる。
クボタの目算通りにBBBの攻撃を封じ込めたクボタがそのまま10対19で逃げ切った。期待した勝利の勝点どころか1点の勝点も追加出来ずの敗戦。
 
 
 

今日の勝敗の差はどこにあったのか。
過去トップリーグで8位以上をキープし続けてきたクボタのプライドと勝ちたいという気持ちが勝ったのか?
BBBが昨シーズン最後数試合で見せてくれた気概はこの試合では感じる事が出来なかった。
また、攻撃のチャンスを作り出すロトゥがマークされ動きを封じ込められた時の攻撃オプション、特にセンター付近のファーストクラッシュで相手防御網を打ち破る激しいプレイの確立が課題に見えた。

下位グループの順位争いは最終節で決まる。
12節を終了し、8位クボタ(21)・9位コーラ(20)・10位九州電力(20)・11位BBB(19)・12位サニックス(19)となった。僅か2点差の中にうごめく。最終節の組み合わせは下位グループ同士の対戦が3試合。

8位のクボタは10位の九州電力、9位のコーラは14位の三菱重工、12位のサニックスは13位のリコー、そしてBBBは強豪神戸製鋼との最終戦。11位12位はトップチャレンジを勝ち抜いたチームとの入替戦への出場が強いられる。
BBBは強敵神戸製鋼相手にどの様な戦いを見せるのか。大阪・花園の地から日本中を揺るがすニュースが発信される事が入替戦の回避へと繋がる。

 
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