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TOP LEAGUE 観戦記
 
 
立ちはだかる赤い壁

東京で木枯らし1号が吹き荒れたこの日、BBBは三洋電機のホームである太田市運動公園陸上競技場に乗り込んだ。観客席の8割を三洋電機のサポーターが陣取る。

13:00、スタジアム内でも強風が方向を変えながら吹き続ける中、キックオフの笛が鳴らされた。

キックオフ後の三洋電機ラインアウトから、SOブラウンが起点となり一気にIBMゴールラインを駆け抜けたが、ここは直前のスローフォワードでなんとか切り抜ける。
安定感のあるファーストスクラムからタッチキックで敵陣に返すと、ここからIBMも気持ちを入れなおして攻撃を開始したいところだが、その後のラインアウトからも立て続けにアタックを仕掛けられる。

それでもIBMの組織ディフェンスが崩されることはなく、さらには個々のタックル力も向上し、1対1でのタックルでも簡単には抜かれない。中でも、フィリピーネが再三のピンチで力のあるタックルで相手ボールを奪った。そして開始7分、ハーフウェイライン上、相手ボールラインアウトでフィリピーネが奪ったボールを素早く山中にタップアウトするとここからは山中の独壇場だった。

判断良くショートサイドを駆け抜けると、フルバックの裏にパントを上げ、相手の処理ミスをそのまま追いかけインゴールで押さえる見事なトライが生まれた。その後自らゴールキックも決めて7-0とBBBが先制。

しかし、リスタート後は三洋電機に再び自陣に攻め入られ、10分に連続攻撃からトライを奪われる。このとき、センターの重見が負傷し、退場。WTBの勝俣がCTBに、重見に代わって道廣がWTBに入り、トップリーグ初出場を果たすこととなった。

その後、幾度となく敵陣に攻め込んだIBMだが、ゴール前のモールを押し込めず得点にはいたらなかった。そして、そのピンチを防いだ三洋電機に一気に攻め込まれる場面が増えてくると、三洋電機はSOブラウンを中心にゲインラインを突破。

絶妙なタイミングとスピードで繋がるオフロードパスは、傍目にはスローフォワードに見えるものもあったが、このブラウンの仕掛けでIBMのディフェンスラインを崩し、得点機を伺う。そしてIBMの自陣22mラインに入ってくると、確実に得点に結びつけてきた。その結果、7-33と大差が開き前半を終了。
後半は、いかにブラウンを走らせないかがキーになるだろう。

 
 
 

後半に入ると、IBMのディフェンスは安定し、ブラウンが繰り出す様々なオプションをも確実に防いでいる。
特に大きな動きもなく進んでいた23分、三洋電機ブラウンが交代。FWに外国人選手を投入した。その直後にトライを奪われると26分、IBMはフィリピーネから石田、加瀬からガムジーに交代。

このタイミングで道廣がSOに入り勝俣がWTB、ガムジーがCTBとなる。
そこからもトライを奪われたが、直後のリスタートでFWがプレッシャーをかけ、ターンオーバー。ここからは道廣のパス捌きが光り、3フェーズ目に道廣から放たれたカットパスを受けたギャムジーが相手ディフェンスのギャップをつき裏に出ると、そこに素晴らしいタイミングで走りこんだ勝俣へつなぎそのままトライを決めた。

その後のゴールも難しい角度から山中が決めると、リスタート後にIBM陣で三洋がペナルティー。
それを塩谷が素早くタップキックすると安江へのロングパスが通りビッグゲイン。そこから立て続けに攻撃し敵陣ゴール前まで迫ると、ゴール前中央のペナルティーからFWがフェーズを形成、塩谷右サイドに走り出し、そのインサイドに勝俣が抜けてこの試合自身2つ目のトライ。これでIBMのトライは3トライとなった。

 
 
 

残り1トライでボーナスポイントが獲得できる。時計は残り5分。そこから1トライをとるために自陣から攻撃をするものの、逆に三洋電機にトライを奪われる。その間も時計は進み、39分で敵陣10mライン上でのスクラム。

これがラストチャンス。
しかし、ここからの攻撃でペナルティーを取られ万事休す。
三洋電機がタッチに蹴りだした時点でラストワンプレーを告げるブザーが鳴り響いた。
これで終了かと思ったそのとき、三洋電機はゲームを切らずアタックを仕掛けると、見事なまでの連続攻撃で逆にトライを奪い、ゴールも決まって終了した。最後の最後まで執拗にトライを狙うこの姿勢が三洋電機の今年の強さなのだろう。

この試合、加瀬、高(忠)のキックは精度が高く、長いキックで敵陣に入り込むことができた。
これまでの試合では、タッチキックで敵陣に入ってもラインアウトのミスでチャンスを作ることができなかったが、この日スタメンで起用された神白がラインアウトの鍵を握り、マイボールの獲得率を高めた。

いくつかの重要な場面でのミスはあったものの、今後の試合に向けての明るい材料であることは間違いない。また、途中出場の道廣のランニング、パスもチームに力を与えた。これもまた楽しみである。

一方、中盤のラインアウトからモールを押し込まれ、ディフェンスラインを下げられた上で相手SOに走られるという場面が幾度もあった。そのほとんどが最終的に失点に繋がった。相手チームの起点を潰す、弱点をつくなど、ゲームの中で気づき冷静に対応していく能力が身に付けば、チーム力は上がるだろう。

 
 
 
 

4節を終えて勝ち点3の12位。
年内の残りの対戦は、サニックス、ヤマハ、CCWRS、NECと、力はあるが決して苦手な相手ではない。
この4試合でいくつの勝ち星を、そして勝ち点を上げられるかで年が明けてからの戦い方が大きく変わってくる。幸い、これまでの4連戦の疲れを癒すには十分であろう1週間の間隔があく。

2週間の練習で突然スキルアップを図ることは難しいだろう。しかし、怪我の回復、自信の回復に時間はかからない。それだけでチーム力はアップする。何も恐れず、大いなる自信を持って戦いに挑んで欲しい。

第3節ではCCWRSがサントリーに、第4節ではサニックスがヤマハに勝利した。
今年のトップリーグには風が吹いている。 IBMもこの風に乗り、さらに強い風となって吹き荒れてもらいたい。 

 
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